薬物治療で完治する?

心の病気が原因で精神科へ通院するようになると、例外もありますが、ほぼ必ずと言っていいほど、担当の精神科医から薬を処方されることになります。

つまり、心の病気で精神科へ通院するようになると、ほとんどの患者さんが「薬物治療」を行うことになります。

そこで、ここでは「薬物治療」について、私独自の考え方を述べていこうと思います。

まずはじめに、「心の病気は、薬物治療で完治するのかどうか?」について考えていきましょう。

現在の日本では心の病気を治すために、薬物治療を行っている人が大勢います。

薬物治療で心の病気を治そうとしている人は大勢いらっしゃるので、あなたの身近でも、そのような人と知り合うことは難しいことではありません。

私も同様に、実際に薬物治療を行っている人から、治療の経過を実際に尋ねてみることは簡単にできます。

そこで、薬物治療を行っている人から、実際に薬物治療の経過について尋ねてみると、「薬物治療を長年続けても完全に治るまでには到っていない人」が多いようです。

もちろん、薬物治療で完治した人もいらっしゃるとは思います。

しかし、完治せずに薬物治療を長年継続しているという人は多いのが実情です。

ここで私が気になることは、「薬物治療を長年続けているわりには完治していない人が多い」という点です。

ごく普通に考えると、病気は長年投薬治療を行っていれば、重症でない限り、いずれは改善するかまたは完全に治るものです。

しかし、心の病気の人が長年薬物治療を続けると、完治するどころか逆に症状が悪化している人が多いように見受けられるのです。

「長年薬を飲み続けているわりには、以前と比べてほとんど改善していない・完全には治っていない」という事実のみに注目すると、はたして薬物治療は適切な治療方法なのかどうか、かなり疑問に感じてしまうのです。

そこで、「心の病気は薬物治療で完治するのかどうか?」という問題に答えるとすれば、「薬物治療だけで完治させることはかなり難しい」というのが、現時点での私の答えです。

では、薬物治療だけで完治させることが難しいのであれば、他にどのよう治療法を行えばよいのでしょうか?

それは、「薬物治療だけにこだわらず、自分に適した治療方法を探す」ことだと思います。

ひと言に心の病気と言いましても、人それぞれ症状には違いがあり千差万別です。

人それぞれ症状が異なるのですから、人によって治療方法も異なることは当たり前です。

このように考えると、あなたに最も適した治療方法を探すことが大切であると言えるのではないでしょうか?

薬物治療だけではなく、他の治療方法にも着目してご一緒に考えていきませんか?